「陳皮-2」の記事を書く前に、新型コロナ感染症に関しての良書『新型コロナとワクチン 知らないと不都合な真実』(峰 宗太郎・山中 浩之 著)を紹介します。

TVで峰医師をみた方も多いのではないでしょうか。本当に現場に必要とされる医師はテレビに出演する時間もない場合が多く、TVに出ている時点で「嘘なんじゃね? 大丈夫?」と斜に構えてコメントを聞くべきこともあります。が、この本はバランスがとれていて首肯できます。対談相手の山中さん(以下Y)が医療者ではないのが功を奏しており、一般の方には理解しやすいと思います。

(以下、引用始)

 ご自身が、本を閉じてからまずやるべきことを考えてみてください。(中略)それは、「本は読んだけど、峰とYさんから聞いたことを、本当に丸呑みしていいの?という疑問を感じること」です。

Y お金を払ってお読みいただいたラストに、ものすごい結論が来ました。怒られないといいんですが…

 でもそういうことですよ。これで、峰が、あるいはYさんが言うことはみんな正しい、なんて思うなら、おそらく別の本を読んだらまたひっくり返る、出てきた情報に飛びついて振り回される、そういう可能性があるってことでしょう。峰が正しいか、別のなんとか先生が正しいか、などということは、はっきり言えばどうでもいいんです。

(引用終)

終始こんな感じ(笑)。オミクロン型が出現する前の出版(初版2020年12月)ですが、オミクロンなど潜伏期間の短い型が出現した現在でも、科学の正しい捉え方、集団へのPCR検査の意味(特異度、感度)など総論はためになります。

この本で挙げられた「呼吸器感染症の予防法リスト」。これからも重要です。

  1. 栄養と睡眠をしっかりとる
  2. 手指衛生(手洗い)の徹底
  3. 咳エチケット
  4. 3密を避ける
  5. 体調不良者と接触しない、体調不良なら外出しない
  6. マスクの着用
  7. 十分な換気
  8. うがいについては水で十分

「当たり前の【よく食べ】【よく眠る】が感染症対策のゴールデンルール」と1章のまとめに書かれています。上記の予防法リストにも「ワクチン」と書かれていないのがポイントです。ワクチンより先にやるべきことがある、という点は今も変わりがありません(この点、実は2019年まで大流行していたインフルエンザもまったく同様)。「栄養と睡眠」は養生であり、「栄養」は生薬、「睡眠」は針灸をふくめた自律神経系の調節ともかかわりが深いです。

ところで東洋医学にたずさわる方の中に、トンデモ本を出す人がいるのは本当に残念です。恥ずかしい。私は常に西洋医学のフィルターをとおして、東洋医学をみつめる習慣をつけています。その上で、目の前の患者さんにとって西洋医学の方が better と判断すれば、東洋医学ではなく西洋医学が良い旨、つたえています。

2022年1月31日

文責 みちとせクリニック院長

堀田広満