漢方の生薬も「第6の栄養素」(※)と言われる食物繊維を介して、腸内細菌の改善、酵素の産生をうながす効果がわかってきています。東洋医学に力を入れる当クリニックでは、煎じ薬をつくる時間もない多忙な方、未病の方のお力になりたく、生薬を原料とする発酵食品も販売しています。

(※)リンクは厚生労働省e-ヘルスネット

加齢とともに減少する酵素(消化酵素や代謝酵素)は体内で消化・吸収・代謝・排泄など、すべての生命活動を促す触媒(ショクバイ、なかだち)として働きます。成人になると残念ながら、この酵素は年齢とともに減少します。

「激動の時代に多忙」

「食事の時間も面倒」

そんなこんなで日々、酵素の減少が早まっている人も多いのではないでしょうか。

Edward Howell(自身99歳まで長寿を実践した、アメリカのイリノイ州立医大卒の医師)の言 

「一生のうち、体内で生成される酵素の量には限りがある

発酵食品「海玉膏®」(かいぎょくこう)

    海玉膏®     海玉膏® Grande (グランデ)
10g×30包  
メーカー希望小売価格
10,584円(内税)
10g×60包  
メーカー希望小売価格
19,980円(内税)
1回1包、1日1回から3回を目安にお召しあがりください。

価格が高いと感じるかもしれませんが、CMでよく流れるドリンク剤(2023年12月現在 1本2,000円弱)と比較していただくと、御種人参、海馬など高価な生薬をふくむ本商品のリーズナブルさが分かります。

このような方にお勧め

・日々忙しい方に

・元気の出ない方に

・若々しく頑張りたい方に

・寒さが苦手な方に

・乾燥が気になる方に

・抗がん剤や放射線療法で胃腸粘膜の萎縮が生じた方の補助食品として

・長期間の抗生剤服用後、腸内細菌の改善を目的とした補助食品として

・膣内細菌と腸内細菌は密接な関連があり、妊活の補助食品として

海玉膏の味は、クコの実やハチミツの甘味、それにミカンの皮を含むためか柑橘系の香り、シナモンなどの風味をすこし感じます。流動性のエキスで、やわらかい水飴をイメージしていただくと分かりやすいかもしれないです。海玉膏は発酵食品ですが、決してお酢のような酸味や強いくさみは感じません。

クリニックに無料サンプルがあります。開院日時に直接来院される方へのサンプルですが、気軽にお声がけください。「海玉膏」の販売は全国、どこでも対面のみで許可されています。(もし海玉膏が通販で売られていれば、怪しいルートです。だまされぬよう、お気をつけ下さい)

(注)ハチミツ配合ゆえ念のため、当クリニックでは1歳以上の方に販売しています。

海玉膏の特徴

・日本国産(新潟県)の発酵食品(※1)

・原料は 8つの生薬(※2) と 3つの善玉菌(※3) と ハチミツ

・1包ずつスティック状のため、摂るのが簡単。旅行や外出に携帯しやすい

・生薬大手会社(※4)と発酵に特化した会社(※5)とのコラボ商品

・調製加工まで一貫した体制のもとで、品質管理がされている

発酵とは「微生物の働きによって植物が変化し、人間にとって有益に作用すること」です。

(※1)発酵食品の一般的な特徴

① 低分子化することで消化吸収が良くなる

② 発酵菌に整腸・免疫作用がある(主に乳酸菌。海玉膏の原料のひとつ)

③ 新たな機能性成分が増える(ex. 納豆は大豆にないナットウキナーゼを生成、酢は米にない酢酸やクエン酸を生成するなど、原料にはない機能性成分を新たに生み出す)

④ 発酵により抗酸化力が高まる(加齢を促進するタバコなどと真逆の効果)

⑤ 発酵により酵素(人間をふくめた全ての生き物が生きていく上で必要な消化、吸収、代謝などの化学反応を促進する物質)を多くふくむ食品となる。納豆、ヨーグルト、甘酒、味噌などが独特な香り、まろやかな味になるのは、この酵素の多様性、量の多さによることが大きい。

(※2)8つの生薬を原料とする「海玉膏」

① 御種人参(薬用人参の根。徳川幕府が栽培を奨励し、農地へ配った種の人参を「御種」人参と呼ぶ)

② 枸杞子(クコの実)

③ 桂皮(シナモン、シナニッケイの樹皮)

④ 陳皮(みかんの皮)

⑤ 熟黄精(鳴子百合ナルコユリの根茎)

⑥ 女貞子(トウネズミモチの果実)

⑦ 肉従蓉(ニクジュヨウの肉質茎)

⑧ 海馬(タツノオトシゴ)

(※3)3つの善玉菌を含む「海玉膏」

① 乳酸菌

② 酵母菌

③ 麹菌

酵素ドリンクなどは殺菌処理が必要ですが、本商品「海玉膏」は殺菌が不要。非加熱のため善玉菌を殺すことなく保持され生成されます。

(※4)株式会社ウチダ和漢薬  1947年創業

(※5)株式会社越後薬草 1976年創業 

近年の健康ブームに便乗した歴史の浅い会社は多々ありますが、本商品は長年、生薬や発酵に力を入れてきた信用のおける会社が開発しました。

酵素の消費を抑える、もしくは補充することで腸内環境が整い(消化酵素の働きの一部)、また元気が回復する(代謝酵素の働きの一部)ことは、たとえば消化吸収に役立つ納豆・ヨーグルトや、クエン酸をふくむ酢・レモン等を食べるアスリートなどを考えると、お分かりいただけると思います。

(参考)栄養成分表示  1包(10g)あたり

熱量      33kcal

たんぱく質         0.08g

脂質      0g

炭水化物             8g

食塩相当量         0.01g

3つの善玉菌(乳酸菌・酵母菌・麹菌)を使用

「発酵のまち」新潟県上越市で、気温が低く湿度が高い、発酵に適した空気をとりこみながら、本商品は生産されています。陶製の瓶(かめ)の中で発酵させるため、瓶の中で自然対流が起きます。動画中、機械で混ぜているように見える瓶内の液体は、本商品の生薬がもつ発酵力が強いための自然現象です。この陶製の瓶は砂でできていて、通気性や遠赤外線効果により、コクと風味を醸し出します。また自然対流が生じることにより、瓶の中で好気性菌、嫌気性菌をバランスよく増やすことができます。最近の研究では、菌の多様性(菌の種類が豊富なこと)が良い腸内細菌叢の特徴と知られてきており、理にかなった自然発酵の手法と思われます。新潟県で醸造される日本酒や、低温多湿の冬風にさらされて熟成される塩引鮭(村上市)をイメージしてもらうと、本商品の産地への理解が深まるかもしれません。

マンガ風にさらっとおさらい

(日曜18時30分からの国民的番組、風味の音楽でじわじわきます)

【以上、転載禁止】

みちとせクリニック院長

堀田広満

昨日のブログ記事に書いた半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)。
近年、集中豪雨など異常気象もあり、低気圧にともなう頭痛など、気象病にこまっている方も多いと思います。

天候悪化時に悪化する頭痛に有効な半夏白朮天麻湯は、こんな処方 ↓

14の生薬で構成される処方(もとは生姜は入っていないが『北里大学東洋医学総合研究所 漢方処方集』には入ります)。同様に蒼朮(そうじゅつ)、神麴(しんきく)が入らない某社エキス漢方もあり、おおもとと異なる処方内容のこともありますので、気をつけて見ると面白いです。

神「麴」というだけあり「こうじ」のように腸内細菌にかかわります。麦芽も消化関与するアミラーゼをふくむため、胃腸系に好影響があります。古典にも「脾胃虚弱を治す」とあります。胃腸虚弱に良いんです。

また同様に「痰厥頭痛を治す」との記載もあり、頭痛に用いられる代表処方のひとつです。ほか足の冷え、めまいなどにも有効です。

当院では黄耆も綿黄耆ではなく晋黄耆(晋耆)、人参は御種人参を用いています(「御種」は江戸時代、幕府がじきじきに栽培を推奨した人参の品種、を意味しています。オタネ人参)。黄耆と人参をふくむ処方は参耆剤(じんぎざい)と称し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の易疲労感などに広く用いられている補中益気湯も参耆剤のひとつです。

生姜(しょうが、生薬名はショウキョウ)、乾姜(カンキョウ)と2つの姜。
蒼朮(ソウジュツ)、白朮(ビャクジュツ)と2つの朮。
それぞれの違いも面白いですが、また別の記事で。

ちなみに蒼朮の表面にカビが生えているように見えるかもしれませんが、これはカビではなく、むしろ有効成分の一種で良品の証(あかし)です。メーカーによってかなり差があります。

【以上、転載禁止】

2021年7月9日

文責 みちとせクリニック

院長 堀田広満

4日前、開かれた日本小児漢方懇話会に参加された先生方、お疲れ様でした。
私は30分ほどオンラインで講演を担当しました。

講演で漢方生薬の神麹(しんきく)に含まれるフェルラ酸についてこんな質問が出ました。

「フェルラ酸はアルツハイマー型認知症に有効で、サプリメントもかなり売れているが、漢方に用いられている神麹や川●(センキュウ、●=くさかんむり+弓)中のフェルラ酸が効くメカニズムは分かるか?」

まさかのフェルラ酸ピンポイント質問がくるとは思わず、予想外(笑)
なかなか手強い質問で、こう答えました。

「慢性疲労症候群が中枢神経の慢性炎症によることが近年、判明してきている。フェルラ酸は抗酸化作用、抗炎症作用があることが知られている。フェルラ酸が血液脳関門(blood brain barrier)を越えて脳内に入り抗酸化・抗炎症作用で神経系に効くのか、それとも他の系(神経・免疫・内分泌連関など臓器クロストーク)を介するのか、その機序は分からない」と。

その後、頭痛に有効な半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)に神麹がふくまれるのは何故なんだろう?と思い調べてみました。元々、神麹は腸内細菌を改善することで脳腸相関がおきるのだろう、と考えていましたが、それだけでもないようです。複合的に効くようです。

結果をしめす前に、質問のきっかけになったスライドがコレ↓。

さて…フェルラ酸が抗炎症作用をもつことは多数論文化されている。
→ 生薬の神麹は抗炎症作用をもつフェルラ酸を介することで、頭痛に有効なのかもしれない。

というのも、日本頭痛学会『慢性頭痛の診療ガイドライン2013』にも記載があるように、フリーラジカルである一酸化窒素(NO)などの慢性炎症の化学物質が頭痛を悪化させることは間違いないからです。

治療として、NOの産生に必要な nitric oxide synthase(NOS)を抑制するL-N(G)-塩酸メチルアルギニンを用いると、頭痛が緩和することが判明しています (Ashina Mほか: Effect of inhibition of nitric oxide synthase on chronic tension-type headache: a randomised crossover trial. Lancet 1999;353:287-289)。

ごく最近だと Natalia ASほか:The Role of Single-Nucleotide Variants of NOS1, NOS2, and NOS3 Genes in the Comorbidity of Arterial Hypertension and Tension-Type Headache. Molecules 2021;26:1556 など。

つまりNOを介した炎症が頭痛をおこすことが臨床上、知られている。ということは、NOを介した炎症経路をブロックすると、頭痛が緩和する一群が存在することが分かる。なるほど…ということで医学論文検索サイトPubMedで調べてみました。

それぞれのhit数は下記。
  ferulic acid(フェルラ酸)   5,851件
  Alzheimer(アルツハイマー)184,535件
  antiinflammatory(抗炎症) 672,801件
  free radical scavenging(フリーラジカル消去)53,003件
  Nitric oxide(一酸化窒素) 180,424件
  headache(頭痛)     105,508件

  フェルラ酸 + 抗炎症      → 2,723件
  フェルラ酸 + フリーラジカル消去 → 419件もhit!
  フェルラ酸 + 一酸化窒素  → 同様に185件もhit!
  フェルラ酸 + アルツハイマー  → 127件
  フェルラ酸 + 頭痛       → 10件(少ない…)

結論。
フェルラ酸は「アルツハイマー型認知症」、フリーラジカル・一酸化窒素(NO)をふくむ「抗炎症」の研究は進んでいるようです。特にフェルラ酸の論文のほぼ半分(2,723 / 5,851)は、抗炎症がテーマにふくまれます。残念ながら頭痛に関してはほぼ手つかずのようです。ただし面白い論文をひとつ見つけました。

半夏白朮天麻湯にふくまれる天麻(てんま)、頭痛に使われる有名な生薬のセンキュウに関する論文 (Yahui Miほか:Pharmacokinetic comparative study of tetramethylpyrazine and ferulic acid and their compatibility with different concentration of gastrodin and gastrodigenin on blood-stasis migraine model by blood-brain microdialysis method. J Pharm Biomed Anal 2020) です。

訳すと「(センキュウ中の)テトラメチルピラジンとフェルラ酸が各々、異なる濃度の(天麻中の)ガストロジン・ガストロジゲニンによって、血液および脳内で薬理動態がいかに変化するかmicrodialysis methodを用いておこなった比較試験」ってとこです。

【以下、上記論文の抜粋】
 天麻、センキュウは一次性頭痛(※)を治療するために伝統的に使用されてきた。
 ガストロジン(GAS)は天麻の、テトラメチルピラジン(TMP)とフェルラ酸(FA)はセンキュウの、各々の主要な活性成分である。片頭痛モデルマウスをもちいて、血液中および脳間質液中の、GASの濃度を変化させてTMPとFAの成分濃度変化を調べた。
(※筆者補足:片頭痛、緊張性頭痛などが一次性頭痛 ⇔ 二次性頭痛は原因が明白なもの、クモ膜下出血など)

 GASなしのコントロール(Group 1)
 低濃度GAS群(Group 2)
 高濃度GAS群(Group 3)

 上記3群を比較すると(天麻にふくまれる)GAS無しの群(Group 1)に比べ、GAS有りの群(Group2および3)では、血液中および脳間質液中のTMPおよびFA濃度が上昇した。


【以上、抜粋終了】

著者は天麻中のガストロジン(GAS)が低濃度でも十分、センキュウのフェルラ酸(FA)を上昇させると考えているようです。結果の図からもそれが読み解けます(図はネット公開あり Download : Download high-res image)

冒頭の質問にあったように、フェルラ酸はアルツハイマー型認知症に有効であることが、国内学会でも提示されています(日本認知症予防学会誌2018;8:2-13)。

そのフェルラ酸を、神麹が高濃度にもつと最近わかってきました。フェルラ酸はサプリメントだと約200mg/日の使用で有効性があるそうですが、神麹は種類によりますが約1-2g中にほぼ同量のフェルラ酸を含有するようです(奥津ほか:中国及び韓国の市場品「神麹」における菌叢と含有成分の実態調査. 生薬学雑誌2017;71:41-48)。

フェルラ酸を多く含有する色調の神麹を当院では用いています。
生薬は良品の選定が重要、命です。

もしかすると神麹、天麻をふくんでいる処方、半夏白朮天麻湯は頭痛のみならず痴呆症にも有効な側面があるのかもしれません。

先程の論文からは、半夏白朮天麻湯(神麹)のフェルラ酸を体内で高濃度にして治療効果を上げるべく、同処方中の天麻が活躍しているストーリーがみえます。先人の英知。ちなみに先程の論文から推測すると、天麻の量はそれほど多くなくとも(non-dose dependent)有効性は変わらないと思われます。

天麻は、気管支喘息などに用いられるロイコトリエン拮抗薬のように、all or none な(あれば少量でも効く)効き方をするのかもしれません。ちなみに天麻はオニノヤガラです。
オードリー春日のネタ「オニガワラ」ではありません…失礼しました(笑)

【以上、転載禁止】

2021年7月8日

みちとせクリニック

院長 堀田広満